10:00~12:00 |
サテライト・イベント企画1(研究公正推進担当者向け)
「公正研究推進に必要なスキルとは」
国立大学法人化以降の教育研究機関等において、最先端機器を導入したり研究者の確保をして研究を進展させるためには、競争的外部資金を獲得することが求められている。
そのような厳しい研究環境のもと、研究倫理の観点からみて、第一に公正な研究 を推進するための活動があり、不正行為又は不正使用が発生した場合は、それらに対応する活動が発生する。
今回は定員を50人に絞り、参加者との情報共有、意見交換を行いたいと考えている。
「公正な研究を推進するための活動」
〇 分野ごとに必要とする倫理教育内容 【eラーニング教育、自主教材教育、セミナー(講演)等】
〇 倫理教育の実施【方法、実施時期基準、受講率の公表等】
〇 競争的資金等の申請時における倫理教育の実施確認 【確認方法、システム連携等】
「不正行為と不正使用への対応」
〇 通報窓口の対応内容【通報窓口の有無、通報窓口の公表、 該当部局との役割分担等】
〇 予備調査の実施段階【予備調査委員会の有無、 委員会の構成、実施時期基準、学内の連携方法等】
〇 本調査の実施段階【調査委員会の有無、委員会の構成、 実施時期基準、学内の連携方法等】
参考資料 ➀ 教育研究予算総額の推移と競争的資金の占める割合 (10年間)
② 受講コースと受講単元の実態(コース設定の権限者)
③ 公正研究推進専門アドバイザー(仮称)の創設
サテライト・イベント企画2(研究者・研究倫理指導者向け)
「是か非か、研究スキル売買」
昨今、話題となっている研究スキル売買については、研究活動を実施するにあたっての研究者自身の能力や、オーサーシップのあり方、研究の透明性や再現性が問題となることが指摘されている。その一方で、一人の研究者が研究に割くことのできる時間には限界がある。効率的に研究を進めるためには研究メンバー以外の第三者に「アウトソーシング」することも必要だろう。研究のためのアドバイスや指導の正式な対価として謝金を支払うということも許容されている。それでは、そうしたアウトソーシングは、どこまでならOKで、どこからがNGなのか?
サテライトイベント2では、多様な研究背景・研究活動を持った研究者の方々にお集まりいただき、研究スキル売買の問題について、多様な研究の実態を踏まえて自由に意見交換を行いたい。
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12:00~13:00 |
昼休憩
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13:00~13:15 |
開会挨拶、来賓挨拶
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13:15~13:45 |
基調講演1「日本の臨床研究の歴史にみる課題」
永井 良三 (自治医科大学 学長)
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13:45~14:15 |
基調講演2「Ethics in Information Technology」
Kenneth W. Goodman, Ph.D.(Director, Institute for Bioethics and Health
Policy, University of Miami Miller School of Medicine)
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14:15~14:45 |
基調講演3「Education of research ethics and integrity in Hong Kong」
Mai Har Sham (岑美霞) Ph.D. (Pro-Vice-Chancellor / Vice-President
Choh-Ming Li Professor of Biomedical Sciences,
The Chinese University of Hong Kong)
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14:45~15:30 |
基調講演者によるパネルディスカッション
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15:30~15:45 |
休 憩
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15:45~17:15 |
分科会1 医生命科学系分科会
「デジタル時代に向けた臨床研究の新しい指針への対応と患者参画の推進をめざして」
臨床研究に関係する新しい生命科学・医学系指針が制定された。医療研究推進に向けた国民の期待に応えるためには、医師、医療スタッフ、研究開発者だけではなく、患者の臨床研究への理解を啓発し参画を推進することが必要である。今般、新型コロナのパンデミックへの対応のみならず、医療情報のデジタル化と利活用のニーズが高まることによって、医療界全体として過去の制度設計の陳腐化への対応や倫理的法的社会的課題への取り組みも大きな変容を余儀なくされている。生命科学・医学系指針の改訂を契機として、生命倫理の4原則を遵守しつつ、どのように医療情報の利活用推進による臨床研究の活性化を図るべきか、APRINとして議論を深化したいと考える。
分科会2 理工学系分科会
「情報技術の進展に伴う新たな課題」
理工学系分科会の活動状況の報告にひき続いて、社会に大きな変化をもたらしつつある情報技術に関する倫理的課題について議論する。情報技術の進展に伴い、リアルな社会活動のかなり多くの部分をサイバー空間の活動に置き換わることから生じるセキュリティ上の種々の課題が生じている。また、人工知能技術が急速に発展し自動運転車や高度なロボットの高度化など、多様な社会活動に使われはじめ危惧される課題が認識されつつある。これらに対処する上で、研究開発段階からの倫理の重要性が増している。情報技術に係る課題は他にも多くあるが、ここでは情報セキュリティ、人工知能に絞って議論すると共に、理工学系の学協会での倫理への取り組み状況を報告する。
分科会3 人文学・社会科学系分科会
「研究の共同性を考える」
人文学・社会科学分野でも共同研究の機会は増えている。従来から同分野でも共同研究者間の盗用やオーサーシップの問題は指摘されているが、それは研究に関わるものの役割や責任の不明瞭さに起因するのではないだろうか。本分科会ではアカデミアで昨今話題になっている「研究スキル売買」の問題を取り上げ、改めて共同研究の場における研究公正のあり方について議論する。
分科会4 中等教育における研究倫理の教材作成分科会
「高校生の研究活動と情報・社会」
中等教育の場では高校生が主体的に研究活動することが奨励されている。現状、課題研究、高大連携プログラム、各種科学コンテスト、サイエンスキャンプなど様々な取り組みが高校生の行う研究活動を支援するために活発にされている。その一方で、研究テーマ設定、研究計画、研究実施、レポート作成、発表など、一連の研究活動のどの段階においても研究倫理の面で様々な課題があることも指摘されている。今回の全国公正研究推進会議分科会では、「高校生の研究活動と情報・社会」をテーマとし、中等教育と大学教育の接点等の場で、高校生の研究活動に関連して活発に活動されている方々にご講演を頂く。そうした中で、高校生にとっての研究活動における情報と社会との繋がりを踏まえた議論をする。
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17:15~17:30 |
休 憩
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17:30~18:30 |
分科会座長によるパネルディスカッション
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18:30~18:35 |
閉会挨拶
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